▲パウロマロ歯科医師
オールオン4は、数本のインプラントでキレイなよく噛めるブリッジを即日で入れることのできる画期的なインプラント治療方法です。当院でも2008年より導入し、多くの患者さんに喜ばれております。
写真:オールオン4の開発者・ポルトガルのパウロ・マロ歯科医師と
よくある質問
- 4本だけでは不安。本当に大丈夫?
- よく「本当に4本だけで固定するのか?」と疑問に思う方も少なくありません。従来の失った箇所に1本1本入れるインプラントから比べたら、構造だけ見るとそう感じる方々がいらっしゃるのも無理はないかと思います。当院ではよくキャスターの脚を例に説明させていただいております。
1本だけですと不安定。倒れることもあります。
しかし脚が4本であれば(脚が多ければ多いほど)安定性は増します。
安定した上に乗っても大丈夫。オールオン4はしっかりと安定したインプラントの上にキレイなブリッジが固定されます。
インプラントは横向きの回転する力にとても弱いため、これまでは骨と結合するまでに数ヶ月待つ必要がありました。オールオン4の考え方は、4本をお互いに支えあうため横向きの回転力をほとんど無くし、結果強固に歯を固定できるのです。 - 入れ歯をただ固定しただけではないのか?
- これもよく聞かれる質問です。オールオン4で入れる歯は、正確には「フルブリッジ」と呼び、入れ歯とは異なります。
まずは審美性。歯科技工士が歯ぐきのピンク色の部分から白い歯の部分まで、大きくお口を開けても遜色ないようなキレイなフルブリッジを製作いたします。
そして、床(しょう)の面積の違い。お口の中にあたる面積が極めて小さいため、食べ物の熱い・冷たい等の温度や食感が伝わりやすくなり、美味しさが感じられます。
取り外す必要がなく、通常の歯磨きやうがいだけで日常をお過ごしいただけるため、入れ歯がズレるわずらわしさもありません。 - 高齢だが大丈夫か。手術での体力面でも不安。
- 当院では最高齢で80歳の女性の方がインプラントの手術を経験されています。歯科医師や麻酔医が全身管理をし、場合によっては血液検査や内科への対診で、お身体をしっかりスクリーニング、整えてから治療を行っていただけます。全身疾患をお持ちの方でもご安心ください。高齢の方の術後の感想は「思っていたよりも楽で、心配する必要はなかった」との声がほとんどです。あご骨の状態によってはできない場合もありますので術前の診査・診断が大切です。
オールオン4による治療の流れ
検査と準備(初日)
レントゲン写真を撮り全体的な治療計画を立てます。お口の中の型を取り、かみ合せを確認。手術後に装着する仮の歯をあらかじめ作製します。
インプラント埋入(2回目:手術)
抜歯が必要な場合は抜歯をします。歯茎を切開してインプラントを埋め込みます。麻酔をしてから行うため、痛みは全く感じません。
休憩
インプラントを埋め込んだ後は、しばらく休憩します。
仮歯の装着
インプラントを埋め込んだ数時間後には仮の歯の装着ができます。
1日で治療可能 (お口の状態により、仮の歯の装着が手術翌日以降になる場合もあります)
最終的なブリッジの装着(3回目:最終)
インプラントの埋め込みから約6ヶ月後に、高度が強く、美しい仕上がりの最終ブリッジと交換します。
オールオン4インプラントの費用(税別表記)
- オールオン4(片顎):315万円
- セラミック加算:105万円
- CT撮影・検査:¥36,000~50,000
- 骨造成・再生:¥60,000~200,000
オールオン4インプラントの治療内容・リスク副作用など
- 歯科インプラントとは歯を失った場所に対し、チタン製金属のインプラント(人工歯根)を埋入固定し、その上に被せ物(上部構造・クラウン)を固定し、咬み合わせ等の口腔機能や見た目を回復する歯科口腔外科手術です。
- インプラント治療は健康保険が効きませんので自費診療となります。
- 歯科インプラントは外科手術を伴います。
- 手術後の腫れ・痛みを伴うことがあります。個人差がありますが、痛み止めや抗生剤をお出ししております。一時的なもので、多くの場合2~3日で治まります。
- インプラントを固定するために骨造成治療が必要となることがあります。その場合、別途骨造成の費用がかかります。また骨造成治療後、骨ががしっかりと作られるまで3~6ヶ月間の治癒期間が必要です。骨造成が先に必要となる場合、インプラントがすぐに埋入できないことがあります。
- 歯周病のある方、心疾患、骨粗鬆症等、内科的な疾患のある方は、インプラント治療が適さないケースもあります。また普段服薬しているお薬等も治療に影響する事があります。
- 免疫力や抵抗力が低下している方、歯周病の発生リスクの高いとされる糖尿病の方、口腔内の衛生状態の悪い方や、あごの骨が足りない方、喫煙者の方は、インプラント治療がすぐにできない事があります
- 血管損傷・神経麻痺のリスクが伴います。これは血管や神経が「ドリル」や「インプラント自体」によって損傷することで起こるリスクです。インプラント手術の検査~計画を入念に行うことでこのトラブルを回避できます。起こった場合は、回復に数日~数週間の時間が必要です。
- 上顎にインプラントを埋入する際は、上顎洞膜を破る可能性があります。その場合、他に埋めることが可能な場所を検討します。手術後に抗生剤を服用する事で感染予防をし、膜が自然にふさがるまで治癒を待ちます。
- 歯周病のある方、心疾患、骨粗鬆症等、内科的な疾患のある方は、インプラント治療が適さないケースもあります。また普段服薬しているお薬等も治療に影響する事があります。
- お身体の状態や細菌感染により、術後インプラントが骨と結合しない場合があります。この場合、原因を取り除いてご希望により再治療を行います。
- 口腔内の衛生状態が悪い方、歯ぎしり、くいしばりの強い方はインプラント周囲炎(インプラントの歯周病)を引き起こす可能性があります。日ごろから丁寧なメインテナンスが必要となり、咬合調整やナイトガード(マウスピース)の装着も必要になる場合があります。
- 骨の成長途中になるお子様(およそ18歳未満の方)、妊婦の方はインプラントが受けられません。
当院では、上記のようなリスクや副作用が起こらないよう、事前診査・診断、治療計画をしっかりと行い、安全性を期したオールオン4インプラント治療を心がけております。