10種類のインプラントシステム
当院では以下の10種類のインプラントシステムを使用しております。
各システムにはそれぞれ長所(利点)と短所(アドバンテージ)があります。
当院では多くのシステムの中からご自身に最適なシステムを選択し使用します。
- アンキロス
- FRIADENT社(ドイツ)
- ザイブ
- FRIADENT社(ドイツ)
- ノーベルアクティブ
- Nobel Biocare社(スウェーデン)
- ブローネマルク
- Nobel Biocare社(スウェーデン)
- ノーベルスピーディグルービィショーティ
- Nobel Biocare社(スウェーデン)
- リプレイスセレクト
- Nobel Biocare社(スウェーデン)
- ノーベルダイレクト
- Nobel Biocare社(スウェーデン)
- アストラ
- Astra tech社(スウェーデン)
- カルシテック
- Zimmer社(アメリカ)
- MDI
- Imtek社(アメリカ)
アンキロス(ANKYLOS)
歯周病に最も強いインプラントシステムのひとつです。その歴史は長く、プラットフォームスイッチングという最新のコンセプトに適合する形態を持っています。また骨吸収が少ないため、骨結合すればかなりの長期間の安定が期待できる優れたインプラントシステムです。
ザイブ(XiVE)
サイズのバリエーションが多く、優れた形態を持つため初期固定に優れているため、1回法でも2回法でも使用できます。そのため、上顎の困難なケースで長所を発揮します。審美的にも広範囲に使用可能で、オールマイティーな新しいインプラントシステムです。
ノーベルアクティブ(Nobel Active)
初期固定に優れかつ長期安定を期待できる形状を有しており、これからの主流となるシステムです。グローバルには既に広く普及しつつあります。海外での治療が途中である方に対して、日本国内でも治療を継続できるように導入しました。
ドラッグラグという言葉が広く知られるようなりましたが、世界で普及している優れた医薬品も日本で承認されるまで何年もかかるのが普通です。
先進国の日本ですから最高最新の医療が受けられると信じている方が多くいらっしゃいますが、日本標準は世界からはだいぶ遅れているというのが残念な実情です。
ブローネマルク(Branemark)
現在日本には約40種類のインプラントが存在しますが、そのうち、このインプラントシステムは、10年以上ものあいだ、動物実験をし、人体に応用してから40年以上の歴史を持っています。このようなシステムは世界でもブローネマルク1つしかありません。
上述の通り、他のシステムに比べ最も臨床実績が長く、最も高い信頼性を誇るインプラントシステムと言われています。
ノーベルスピーディーグルービィーショーティー(Nobel Speedy Grooby Shorty)
先端がさらに細く、埋入時に骨にくさびを打つように開きながら埋入できるため、軟らかい骨質にも適しています。
リプレイスセレクト(Replace Select)
短めの形状のため、骨の厚みや高さが足りないケースの多い日本人には向いているインプラントです。表面性状はブローネマルクと同じく、タイユナイトという処理を施しています。
ノーベルダイレクト(Nobel direct)
1次手術当日に仮歯まで入れられることが最大の長所であるインプラントシステムです。ワンピースの1回法で、歯茎の切開もせずに埋入できるので、術後の腫れ痛みもほとんどなくてすみます。
骨の状態が良くなければ使用できないので、抜歯直後などには使用できない場合があります。
アストラテック(ASTRA TECH)
スウェーデン発のインプラントです。スウェーデンの大学病院でも公式採用され、近年発売されたオッセオスピードは、従来のインプラントよりはるかに良く骨と結合します。
MDI ミニインプラント
主に総義歯を使用される方の治療として使用されるミニインプラントです。
カルシテック(Calcitek)
アメリカのカルシテック社が製造しているHAコーティングタイプのインプラントです。HAとは「ハイドロキシアパタイト」の略。
インプラントの表面をHAでコーティングすることによって、インプラントと骨の結合(オッセオインテグレーション)を促進する効果があります。
多くのインプラントシステムを導入する理由
もちろんそのドクターが使いやすいか等の理由もありますが、色んなシステムを使うことにより、
- 治療の結果・予後をインプラントメーカーにフィードバックできる
- メーカーの品質改善により、また品質の競争により、業界全体のインプラントの向上が見込める
- 患者さんのお口の状態によって、インプラントを使い分けられる
…等のメリットがあります。
これからも当院では一つのインプラントシステムやメーカーに偏ることはありません。その時代で、良いと思えるインプラントシステムを採用していきたいと思います。